陶芸家、佐藤けいさんがファンを招き半期に一度の「窯出し」-高崎

穴窯から作品を出し、できばえを確認する佐藤さん

穴窯から作品を出し、できばえを確認する佐藤さん

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 陶芸家、佐藤けいさん(高崎市倉渕町、TEL 027-378-4108)が4月26日、顧客を招き1千点に上る作品の「窯出しイベント」を開催した。

穴窯の前で佐藤さんの説明を聞く、参加者

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 佐藤さんは須恵器の第一人者として知られる陶芸家で、工房にしつらえた幅約2.5メートル、高さ約1.8メートル、全長約5メートルの穴窯で作品を焼く。

 今回は4月14日に火を入れ、19日に火を落とし、1週間かけて冷却した。1週間も経っているのに窯の中の温度は100度近くあり、次々と出て来る壷や器もじんわりと温かい。

 窯から作品を出すのは工房の外部スタッフの堀越幸治さんら。堀越さんは「これでも今日は温度が下がっているので楽な方だ。温度が高い時には5分と入っていられない」と話す。

 窯から出された作品は、イベント参加者が穴窯脇の坂を上り、工房の庭まで運ぶ。1千点を上回る作品を全部出すには昼食を挟み2時間を要した。

 昼食は前日から石窯で焼いたマグロの頭、工房の周りで採ったタラの芽・タンポポ・サクラの天ぷら、鍋などが振る舞われ、参加者は山間に訪れた遅い春の日差しを浴びながら舌鼓を打った。

 佐藤さんは「窯焚きは真剣勝負だが、窯出しはもう結果が出てしまっているのでお祭り気分」とほろ酔い状態ながら、「今回は灰がたっぷり、しっかりかかり、今までで最高の出来映え」と上機嫌で作品を選ぶ顧客の相談を受けていた。

 今回の作品は工房で見られる。次回の窯出しは10月4日を予定しており、「ブログの読者も参加できるようにする」(佐藤さん)考え。

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