調理を休まず減量中-高崎のプロボクサー新井選手が日本タイトルに挑戦

慣れた手つきで天ぷらを揚げる新井恵一選手。減量中なのでキツいはずだが、「いつものことなので平気。だいたい店のものは商品ですからね。自分の食事とは別のものですよ」と笑う

慣れた手つきで天ぷらを揚げる新井恵一選手。減量中なのでキツいはずだが、「いつものことなので平気。だいたい店のものは商品ですからね。自分の食事とは別のものですよ」と笑う

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 プロボクサーの新井恵一選手(高崎市新町「美ゆき食堂」内、TEL 0274-42-1337)が3月22日、日本Sウエルター級のタイトルマッチに向けて調整を本格化したが、いつもと変わらず「美ゆき食堂」の厨房に立ち、注文を受けたメニューを次々と仕上げている。

新井恵一選手が揚げた「野菜天付き合い盛り」

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 新井選手(高崎ジム)は高校卒業後一般企業に就職したが、21歳の時、プロボクサーを志して退職。以降、実家の「美ゆき食堂」を手伝いながら日本タイトルを目指してきた。

 タイトルマッチは自身2度目。1度目は2005年9月、日本ウエルター級のタイトルを懸けた大曲輝斎選手との対戦で、手に届きかけたタイトルを逆転負けで逃した苦い経験を持つ。

 あれから3年半、新井選手は4人と5戦し、昨年9月の川崎タツキ選手との対戦で勝利し今年1月、日本Sウエルター級1位になった。

 今回のタイトルマッチは「チャンピオン・カーニバル」と呼ばれる、毎年年始に開催されるプロボクシングの王者が集まる大会で、各階級の世界ランキングまたは日本ランキング上位者がチャンピオンに挑戦する。

 自身の目標であるタイトル選を前に新井選手は「応援してくれる人たちのために頑張る。プレッシャーは大きいがいつも通りやるだけ」と話し、「美ゆき食堂」の仕事もいつも通り淡々とこなしている。

 対戦相手のSウエルター級チャンピオン、野中悠樹選手(尼崎ジム)については、「今まで対戦したことのないタイプの選手。作戦は考えていない。リングに上がった時、自分が何を感じ、どう戦うかしかない」と話している。

 新井選手の後援会では試合の度に観戦バスツアーを開催しており、今回「会場が大阪市立淀川区民センター(大阪市)と遠方だが、100人以上の人が参加してくれる予定」(新井選手)だという。

 父親の宏次さんは「大きな試合の前だが本人は今までと変わった様子はない。ぜひ勝ってもらいたいが、やってみなければわからない」と、新井選手同様冷静な様子で、次々と入る注文に応じ、うどんやそばをゆでていた。

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