詩と音楽の喫茶店「あすなろ」跡でコラボ企画-高崎

「あすなろ」を知る多くのファンが詰めかけた。関口さん(左)、須田さん(右)

「あすなろ」を知る多くのファンが詰めかけた。関口さん(左)、須田さん(右)

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 詩人、崔華国さん(1915~1997、日本名=志賀郁夫)が1957年に開いた喫茶店「あすなろ」跡(高崎市鞘街)で5月31日、朗読とチェロ演奏のコラボレーション「詩は眠らない」が開催された。

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 崔さんは群馬交響楽団の活動を描いた映画「ここに泉あり」(1955、松竹)を見て、高崎に芸術の拠点を作ろうと高崎市本町に喫茶店「あすなろ」を開いた。

 閉店するまでの約20年間「あすなろ」には、崔さんを慕う金子光晴(1995~1975)さんや谷川俊太郎さんをはじめとする詩人や文化人、群馬交響楽団のメンバー、芸術世界に憧れる地元の学生らが集まった。

 「詩は眠らない」を企画したひとり、画家で詩人の関口将夫さんは「20代のころ、仲間たちとコーヒー1杯で1日中『芸術』を語り合った」と振り返る。

 開店から8年後の1965年、道路の拡幅工事のため「あすなろ」は鞘町に移転した。現在「あすなろ」跡として親しまれているのはこの鞘町の店舗だ。「あすなろ」跡は緑化フェア期間中、噺(はなし)家ら約70人が出演する「高崎まちなか寄席高扇亭」として、また「詩は眠らない」の会場として一時的によみがえった。

 「詩は眠らない」の第1部は、詩人の新井啓子さん、関口さん、チェロ奏者の須田千香良さんによる詩のと朗読とチェロのコラボを行い、第2部は「あなたの声であなたの好きな詩を朗読してみませんか」という企画で来場者が朗読にチャレンジした。

 経営や運営方法を巡りさまざまな意見があるが、「あすなろ」の復活を望む声は多い。

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