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老舗食堂の「タルタルカツ丼」、「大群馬展」に初登場-高崎の百貨店

イートインのタルタルカツ丼。ゆで卵を好みの大きさに砕き、タルタルソースと合わせてカツ丼にのせる。下仁田ポークを使ったトンカツの下には割り下で煮たタマネギが

イートインのタルタルカツ丼。ゆで卵を好みの大きさに砕き、タルタルソースと合わせてカツ丼にのせる。下仁田ポークを使ったトンカツの下には割り下で煮たタマネギが

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 1886(明治18)年創業の老舗食堂「板鼻館」(安中市板鼻2、TEL 027-381-0305)は9月22日から高崎スズラン(高崎市宮元町)で開催される「大群馬展」で、話題のメニュー「タルタルカツ丼」(テークアウト用)を数量限定で販売する。

昭和のカレー、ラーメンなど懐かしいメニューも

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 安中は五街道の一つ中山道の宿場町で、1600年代初頭、街道の整備に伴い宿場が作られたとされる。板鼻館の前身は江戸時代に始まった「角菱屋」という旅籠。文献では1843年にあったことが確認できるが、開業の時期は定かでない。

 1886年、信越線の開業に合わせ旅籠から食堂を併設した旅館「板鼻館」に業態変更した。1886年と言えば、大河ドラマ「龍馬伝」で話題の坂本龍馬が7歳の時だ。

 カツ丼を始めたのは1925(大正14)年。同店のカツ丼は一見ソースカツ丼のように見えるが、甘辛いしょうゆだれを使っているのが特徴。高崎の「栄寿亭」のカツ丼と同様のこのカツ丼は「西毛(群馬西部)ではやったもの。今もこの地域のカツ丼は甘辛しょうゆだれが一般的」(4代目、須賀靖之さん)。

 タルタルカツ丼は靖之さんが2005年に開発した新メニューで、80年以上変わらない同店のカツ丼にタルタルソースで合えたゆで卵をトッピングしたもの。

 靖之さんはある日、同店のカツ丼にマヨネーズをかけて食べる若い男性を目にする。「驚いたが、そう言えば高崎駅の駅ビルにマヨネーズをかけたカツ丼を提供する店があることを思い出した。いろいろ試した末、ゆで卵とタルタルソースに到達した」と振り返る。

 しかし、同店の顧客は昔ながらのカツ丼を求める地元客がほとんどで、タルタルカツ丼はうけなかった。

 2009年3月ごろからテレビ番組で取り上げられるようになると状況は一変する。2010年3月には「秘密のケンミンSHOW」で紹介され、大ブレーク。現在は1日80~100個の注文がある。

 「県外からのお客さまも多いが、地元の人にもっと知ってもらいたと思っていたので、高崎スズランの担当者から大群馬展出店のオファーがあった時、ぜひ出たいと思った」という。

 同展で販売するタルタルカツ丼は持ち帰りのため、ゆで卵が付かない。靖之さんは「家庭でゆで卵を用意して楽しんでもらえたら」と話している。

 価格は900円。同店での販売は1日100個限定。開催時間は10時~19時(最終日は15時)。9月28日まで。

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